前向き
絶望を感じながら前向きな気持ちで考えてみる。
彼は毎日楽しんでいた、特に最後の数ヶ月は。
20年以上働いて初めて長い期間の有給がとれた。
好きな時にサーフィンもしたし
楽しみにしてた沖縄も行けたしたくさん遊んだ。
早い時間からお酒も飲んだし
毎日たくさん笑った。
もちろん家のことで大変だったし
週末の仕事すらめんどくさがってたけど
生き生きしていたと思う。
大好きな海で最後を迎えられた。
彼は幸せだったんだ、そう思うこともできる。
彼は若い頃結婚して子供もいる。
海外にも行ってサーフィンを楽しんでいる。
そんな彼が生きた人生までうちにはあと20年以上ある。
彼と結婚するか悩んでたし
若い子の方がいいと思ったこともあった。
彼はもういないんだから
他の誰かを好きになって結婚もしたいと思う。
その出会いは明日かもしれないし、何十年も先かもしれない
さらには死ぬまで独身かもしれない。
それでもいいのだと。
死んだら彼が待っていてくれるんだから
運命がくるまで楽しめばいいじゃないか。
「人生楽しんだもんがち」
彼の言葉通りまた違う楽しみ方をしよう。
うちの幸せが彼の幸せ、そう言ってくれた
その言葉通り幸せになろう。
実際、棺の中に彼宛てに手紙を書いていれた。
○○より好きになった人と幸せになるから
悪い男に捕まらないように見守っていてよ
怒らないでよ、と。
サーフィンもっとうまくなって
おいしいものたくさん食べて
いろんなこと行って
いっぱい笑って…
5年以上一緒にいて
彼が教えてくれたことがたくさんある。
自然に生かされてること
人生の楽しさ、愛し愛されることの幸せ
生き方、考え方
彼に出会って変わったことばかり。
今のうちがいるのも彼のおかげだ。
彼がいたからこそ
生きてこれたのかもしれない。
いつでも泣いてたら心配しちゃうよね
笑ってないなんてうちらしくないよね
そんなの彼は望んでないよね
彼の分まで生きていこう。
そんな風に思えることもある。