いつでもいいよ
また市販のやつで髪を染めた。
キシキシだ…
それにこの間と種類を変えたら
少しあわなかった。
これで明るい色はでなくなるだろうか。
次は美容院に行けるようになるかな…
彼との記憶を上書きしたくない。
「いいじゃん」
もうそうは言ってくれないね。
少し太った。
どんどん肥えていく。
食べても食べても満たされない
とにかく食べて…
胃弱いのによくないね。
女の子の日が近いことを言い訳にすると
「でたー、ならしょうがない」
毎月言ってもそう答えてくれて。
「太ってないから大丈夫」
少し笑いながら
一緒にいると気付かないよ、
なんてごまかして
もうそれも言ってくれないね。
冗談が聞きたい。
ささいなことでも
彼がいないことを実感する。
『いつでも連れていってくれていいからね』
毎日言うことの中で
一つ増えた、彼へのメッセージ。