また逢う日まで

2017年8月、愛する人が亡くなりました。ただただ悲しい気持ちばかりですが、現実と向き合いながら生きていこうと思います。この世にはもういないけれど、また逢える日を信じて。

最後の1週間

今までとは違った生活が

1ヶ月続いたうちの最後の1週間。

彼の仕事が終わる月曜日、おいでよのお誘い。

鼻声で咳をしていたが

いつもの風邪のようだった。

素直に行きたいと言えないうちは

どうしよっかな、と言うめんどくさい奴、

うちの家の冷房が壊れてからは

(彼が掃除してくれたら壊れたのだけど)

「快適な-2度においでよ」と

めげずに冗談いれて誘ってくれる。

(沖縄のコンドミニアムで気に入った室温)

それから初の4泊することになった。

幸せの毎日…続くと思っていた毎日。



8月3日木曜日。

この日は最近見つけた

2度目のシュノーケルスポットへ。

台風の影響で少し波はあったけど

ずっとついてくる熱帯魚に笑ったり

中央にあるフロートから飛び込んだり

いつものように楽しんだ。


今思うと不思議なことは、

いつもはしゃべりまくるうちが

車内で寝たこと。

その後閉店ギリギリ、

お気に入りの道の駅直売所で

モロヘイヤ、スイカ、オクラ、明日葉の苗を購入。

ドラッグストアでお酒とお菓子を買って

携帯が壊れたから新しい携帯をとりに

ショップへ寄ってから彼の家でご飯。

いつもは何を手伝ったらいいか分からず

彼に聞くぐらいだったけど

この日は勇気をだしてモロヘイヤを刻んだ。

(情けないけどうちにとっては

やりますと言えたことが進歩)


そしていつものように晩酌、一服。

うちの新しい携帯に

「一番ゲット」

と着信履歴を残す。

楽しい日々だったけど

ご両親への気の遣い方が分からなくて

好きなように行動できないこともあって

少し疲れてしまった。

「明日も泊まっていいよ」と

言ってくれたけど

明日は帰ることに決めた。

お決まりの


「最後の夜だね」

「最後じゃないさー、次があるさー」

(沖縄好き)


これが本当の最後の夜になった。



8月4日金曜日。

彼はお母さんを連れて病院のお見舞いへ。

(お父さんが具合悪くなり手術、快方に向かう)

別れる前、庭に植えた明日葉を見ながら

行く度に買って増やそうと約束した。

彼の家からうちの家までバイクで5分。

その日もバイクで帰る。

彼のお母さんに挨拶、

「またいつでも遊びにおいで」と言ってくれる。

彼は近いのに、うちに「気を付けてね」と言う。

うちが「そっちこそ運転気を付けてね」と言う。


どんな言い方で返事してくれたか覚えてないのは

いつも通りだったからだろう。

毎回後ろを振り向きたいけど

意地はって振り返れなかった自分。

どんな風に見送ってくれてたのかな。

きっと優しそうに微笑んでくれてたに違いない。



そしてこれが最後の別れだった。

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