重い悲しみ
今日は彼の名前ばかり呼んでいた。
○○、○○!、○○…。
なんだか限界に近くて。
時が経てば慣れると思っていた。
彼が亡くなったこと、何に対してかすら
分からないまま泣いていた数ヵ月、
その時よりはるかに今のが辛い。
ふわっとした悲しみから
ずっしりとした重い悲しみに変わりはじめた。
現実を受け入れた…ということなんだろう。
それでも、彼がいないそのことに
向き合うことは難しい。
前を向こうとすればするほど
彼のいない現実にぶち当たって
楽しい日々が甦る。
声に出して叫びたいほどの
悲しみ、絶望、苦しみ。
泣いて気がすめばそれでいい
怒鳴り散らしてスッキリすればそれでいい
好きなだけ、そうできれば。
実家にいるとやはりそうはいかないらしい。
声を押し殺して、涙を拭って…
一人で耐えて。
それができたとしても何と変わらない。
きっとできなくても何も変わらない。
もう彼がいないという事実は変わらなくて
これからどうするか…
私の未来だけが変わっていく。
嫌だ、彼がいない毎日も未来も。
思い出だけおいていかないで。
早く迎えにきてくれていいよ。
お願いだから一人にしないで。