また逢う日まで

2017年8月、愛する人が亡くなりました。ただただ悲しい気持ちばかりですが、現実と向き合いながら生きていこうと思います。この世にはもういないけれど、また逢える日を信じて。

月命日2

二度目の月命日。

もうと言うのかまだと言うのか

何日経とうがいまだに分からない。

彼と2ヶ月も話さないなんて今までなくて

彼と過ごした日々の方が

夢だったんじゃないかと思うくらいだ。

昨日までいたような気もすれば

彼が薄れているような気もする

なんとも不思議な感覚。


彼とともにお酒を飲んでつまみを食べる。

(彼は毎日飲んでるかもしれないけど)

話もかけてみる。

「いっぱい飲んで食べてね。」

悲しみはあるけど意外と前に進めてるじゃないか

そんな風に思ってみる。

だけどそうじゃないことをどこかで分かってる。


拒否…


どこかで彼のことを思い出すのを拒んでる。

毎日どんな話してたのかな…

どうでもいい話をうちばっかり話してたせいか

日々の会話があまり記憶にない。

彼はどう答えていたのだろうか。

「よくしゃべるね」

笑いながらそう言われたことは思い出せるよ。

当たり前だと思っていた日常は

そうではなかったんだね。

一語一句覚えていたいのに

うちは忘れてしまったのだろうか。

時が経ったからなのか

何気ない日々だったのか…

忘れたくないくせに、すがっていたいくせに

彼を想うことを恐れている。

彼がいないからだ。

いつか戻ってきてくれるならいい

帰ってきてくれる希望があるならいい

だけとそれだけは何があっても

叶わないことだと分かっている。

ほんとは分かりたくもない。

彼がいなくなったなんて思いたくもない。

もう二度と会えないなんて…


うそだ、うそだ、うそだ

彼が死ぬはずなんてない

本人が死なないって言ってたんだから。


今日くらい笑っていたいと思う。

いっぱい話したいと思う。

でもごめん…うちにはまだそれができないよ。

笑ってみても話してみても

どこか彼のいない寂しさを感じてしまう。

思い出そうとすると

泣き叫びたい感情が押し寄せてくる。

ごめん、うちらしくなくてごめんね。

もう少し待っててね。

いつかまた手料理つくるから。

食べてくれる?

「うまっ」

その一言がまた聞きたいな。


彼が好きでいてくれた自分に

戻れる日はくるのだろうか。


愛してるよ…また逢う日まで。

大切な場所

夢を見た。

また彼が死んだ前提で実は生きてたパターン。

うちの好きな唐揚げを一緒に食べる話だった。

この夢は残酷だ。

起きた時に一瞬でも錯覚するから。

現実だったらいいのに…


今日は彼の写真飾るスペースを綺麗にした。

思い出の品をまとめて、お供えやお酒を置きやすく。

仏壇もない私には大切な場所。

毎日話しかける大事な彼が存在する場所。

写真立てにツーショット、

コルクボードには彼がサーフィンしてる姿や笑ってる写真か貼ってある。

一生の宝物であり、常に彼を感じることができる唯一のスペース。

5年も付き合ってたわりに物が少ない。

捨てたのもあるけど

あまり彼からもらったり、一緒に買ったりしなかった。

物より一緒に過ごす時間を共有してきたことに気付く。

だからあまりにも思い出が多すぎるんだよ。


ディズニーチケットは全部とってあって

かなり行ってたんだなぁ…と。

うちは絶叫系がだめだから

何度目かには彼一人で乗るようになった。

(昔は我慢して乗ってたけど)

「乗ろうよー」って言ってくるけど

無理強いはしないのが彼の優しさ。

「次行った時はしょーがないから乗ってあげようかな」

なんて言ってたのにな。

こないだ乗っておけば良かったよ。

最後に行ったのは去年の12月。

初めて知り合いカップルと行った。

車に乗せてもらって

いつもは彼の運転だったから新鮮だった。

二人でお酒飲んでたな。

でもやっぱり「二人がいいね」って言ったんだよね。


いつもホテル泊まって…とにかく楽しかった。

また一緒に行きたいな…

次はリニューアルした時に行く約束だったのに。


今日は家に一人だったから

声を出して思い切り泣けた。

胸のつかえが少し楽になった。

やはり彼のいない毎日は耐えられない。


明日は二度目の月命日。

再会

仕事を辞めてから久々に会った。

全員ではないけど

みんな元気そうで安心。


たあいもない話で盛り上がる。

みんな会社を辞めたから

懐かしいね、そんな話ばかり。

彼は働いてたから近況を知っていたのは

私かもしれない。

気を遣われてるのかは分からないけど

あまり彼の話はしなかった。

その後解散して一人の子と飲みなおすことに。

その子は恋人ではないけど大事な人を亡くしている。

彼が亡くなった後、同期の中で一番寄り添ってくれた。

うちがたばこを吸ってたことも知っていて

買ってきて吸わせてくれた。

ここ最近では一番本音で話したかも。

ブログ並みにとまではいかないけど

すがりついていたいこと

ほんとは彼のもとにいきたいこと…

彼を知っている人だからこそ

同じ気持ちを経験したからこそ

話せたのかもしれない。

彼女もまた苦しんでいた。

彼が亡くならなければ

その気持ちには寄り添えなかった。

少しは役に立てたかな…


「彼の子供いた方が良かった?」

とある理由から彼女に聞かれた質問。


生きていくうえでは、いた方が支えになると思う。

想像でしかないからまた違う辛さもあるだろうし

一人で育てていくのは計り知れない苦労がある。

『できたらできたでいいじゃん』

彼はそう言ってくれてたけど

彼の年頃の子供のことを考えると

それだけは絶対に避けていた。

それに彼が何をしててもあの日死ぬことが

決まっているのだとしたら

結婚したばかりで、小さな子供を

置いていってしまっただろう。


だから私は「まだ結婚も子供もいなくて良かったんだと思う。」

そう答えた。

彼と結婚していれば、彼の子供がいれば

そう考えないわけではない。

むしろそうだったらまた違ったとさえ思う。

だけど…

まだ…

彼ともう二度と会えないのなら

私の選択も間違ってないのかもしれない。

断言はできないのだけれど。


なんだか少し心が軽くなった気もするし

より彼が恋しくなった1日でもあった。